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銀魂(土方受)二次創作中心に小説。BL・流血表現等あり。嫌悪感を抱かれる方にはUターンがお勧め。
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(銀土)

大晦日と正月の合間位の話です。

今年がいい年になりますように。


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……で、死者は出ていません。重軽傷者14名は保護されています。

現在、真選組が警備にあたっており、過激派攘夷グループによる犯行とみて捜査を進めるもようです。

また新しい情報が入り次第お伝えします。以上です!」

「花野アナでした。大晦日、人出も多い中での犯行という事で……

 

                         12:31~01:01

 

ごーんと響き渡る鐘の音。

「また鳴ったアル!除夜の鐘!!」

神楽が目ぇキラッキラ輝かせて、飛び跳ねるみてぇに言う。

「これ何回目アルか、銀ちゃん?」

「さぁな、坊さん共もいちいち108回なんて数えてねぇだろ。適当に帳尻あわせてさぁ。」

「ちょっと、罰当たりますよアンタ。」

もうすぐ新年。

すわ初詣じゃとこたつから引きずり出され、近所の神社の人混みの中に居る。

吐く息が白い。

「しるこ食いてぇ…。」

「帰りにコンビニ寄りましょうか。」

「今がいい…んで此処こんな人多いんだよ、暇人が。」

「アンタに言われたくないと思います。」

だいたいアンタが大掃除手伝わないから遅くなったんじゃないすか。

「結局、俺のせいかよ…。」

時計がひとつまたひとつと針を進める毎に、周りの熱気も高まっているみたいだ。

きっと今頃どこぞで警護にでも駆り出されているだろうあいつの顔を思い浮かべた。

煙草噛み締めて苦い顔してるに違いない。

「あーぁ。」

年明けか、と果てない人の列を見渡しながら。

「もう今年も終わっちまうだろうが。」

そういや前まともに会ったのはいつだったっけ?

そろそろ紅葉が綺麗だねぇ、とか話してたんじゃなかったか?

以来、すれ違っても見て見ぬふりで。

「一発殴らせろよー。」

誰が殴らせるか、とあいつの声が聞こえた気がした。

その時。

鐘の響きをかき消すように轟いた爆発音、続いて悲鳴、歓声、怒号。

なにがなんだか。

「何アルか、花火?」

「ちげぇ。」

徐々に人の波ができ始める。

音のしたのと反対側に、俺達を押し流そうとする人の波。

それに逆らって立っていると、羊をおうように動きまわる黒い人影が見えだした。

「ジミー!」

「え、あ旦那っ!山崎ですぅ!!」

「わかったからこっち来い!」

なんですか忙しいのに、と言いつつ小走り。

神楽と新八の視線を気にしつつ耳打ち。

「テロか…?」

山崎も、ちらっと二人を視界に入れると同じように囁いてきた。

「そうじゃないかと。」

「不慮の事態なわけ。」

いやー、そうでもないんですけど…。

「煮え切らねぇな。」

「すみません。」

「土方、居るの?」

えぇ、相変わらずの陣頭指揮で。

「だろうな。」

駄目だ、そう聞いただけで。

「旦那方も、いちよう避難してくださいね!」

「うん…。」

じわじわと、笑いだしてぇ衝動が喉の辺りを登ってくる。

「ちょっと、どうしたんですか。」

新八に袖を引かれて、それに答える余裕もなく。

積み重なっていく鐘の音の中ただあいつの、あいつの背中を探す。

「土方!!」

あぁ、やっぱり運命なのかもしれないとか、そんな恥ずかしいことを考えるのはこんな時だ。

腹の底にどーん響いた鐘を追うように歓声。

わっとわいて、同時に振り向いた黒髪のつり目の、煙草噛み締めて苦い顔した。

「土方……っ。」

呆気にとられて目を見開いた、その腰ぐっと引き寄せて抱き締める。

「え、ちょっ…おま、なんで…。」

「あけましておめでとう!!」

「あ……?」

…年、明けたのか、と土方は呆然として言った。

「明けたのか。」

「うん、無事新年迎えましたよ。」

土方の肩口に吹き込みながら、かすかな硝煙に混じった体臭を吸い込む。

「そうか…。」

呟いて土方は。

「どわっ。」

俺を殴り飛ばした。

「何すんの!」

ずざざ転がった先で、頬を押さえて見上げる。

父さんにも殴られたことないのに…!

「まだ、仕事中なんだよ。」

土方は、颯爽と背を向けて立ち去るところだった。

「一段落ついたら連絡する。」

だから通信料ちゃんと払っとけ。

「……。」

今度は俺のほうが呆気にとられて、何もできないまま。

せっかく見つけた、背中を見送った。

「…ち、ちゃんと払ってるわ!」

言い返せたのはもう到底土方には届きそうもない頃で、その言葉も虚しく宙に浮いた。

ぽんと肩におかれた手で我にかえる。

振り返ると、神楽の笑顔。

「ほら、新年早々落ち込んでる場合じゃないヨ!!」

トシちゃんのためにも元気だすヨロシ!

「……っ?」

おいおい。

お前は一体何をどこまで知ってんだよ、と思わず苦笑。

「…ありがとな。」

満面の笑みに右手を伸ばして、ピンク色の髪をかき回した。

「はい、あけましておめでとうございます。」

「おぅ、よろしくネ!」

「今年もついていかせてもらいますからね。」

嫌だって言われても。

「……おぅ。」

二人の手を取って立ち上がった。

よし、待ってるぞ土方。

まずは初詣初詣、と。

 



・・・





どうやら最近、銀土+αで書くのが好きなようです。

えー、いつにも増してひどい文章ですみません!

今年はもう少しでも素敵な文で、この(土方さんや銀さんを筆頭とする銀魂への!)愛を表現したいです、が。





・・・





最後になりましたが、昨年ここにいらして下さった皆様に感謝を!

今年もよろしくお願いいたしますm(__)m

えー、それから今日はじめて来たわよ、という方も!よろしくお願いします!!





・・・




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