銀魂(土方受)二次創作中心に小説。BL・流血表現等あり。嫌悪感を抱かれる方にはUターンがお勧め。
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「なぁなぁ、高杉。」
「あ?」
学校の屋上、午後一時、たちのぼる煙草の煙。
高杉と土方は、そのフェンスに寄りかかり校庭で始まった体育の授業を見降ろしていた。
「お前さ…。」
「……。」
「あのさ…。」
「……。」
高杉は、なんだらしくもねぇはっきりしねぇなと思いながら黙って煙草を吸っている。
「アレ…。」
と土方がちらりちらり高杉の方を見ながら言った。
「ホモってどう思う?」
「……え?」
ほも?
ぼやんと開いた口の端からもやん煙が漏れ出る。
「おぅ…、どう思うよ。」
「……ほもって、あのホモ?サピエンス?」
いや、そうじゃねぇだろ。
ん?
「……お、男が男を好きだってことだよ!」
ん?
「…お前ホモなのか。」
似あわねーなオイ全然気付かなかった、と高杉が呟く。すると
「ちげーよ。」
土方はふてくされた様に言った。どう思うかって聞いてるだけだろ。
「んなこと気にするって事はそうなんだろ、ホモなんだろ。」
「ちげーって。」
ふーん。
「仕方ねぇからそういうことにしといてやるよ。」
「だからちげぇっての。」
はいはいわかったわかった。
「そういうのは個人の自由だからな、お前がそうだとしても俺は何もいわねぇよ。」
「わかってねーだろお前!」
青春ボーイズ+α
「じゃぁなんで急にそんなこと言い出したんだよ。」
「や、ちょっと気になって…。」
「俺の性癖が?」
ばっ、なんでそうな…と、振り返った土方の顔面にすはー、煙を吹きかける。
「金とんぞ。」
「はぁ?いいだろこれ位アレだ、話題の提供ってやつだ!」
こんなこと聞けんのお前くらいしかいねーし。
「あー。」
そう。
と言ったきり、しばらく煙を吸っては吐く音だけが風に乗って屋上を流れる。
小さく歓声が聞こえた。
「高杉。」
「うん、今考え中。」
ほんとかよ。
ヘリコプターがばらばら、頭上を通り過ぎて行った。
「なぁ。」
「うん、考え中。」
「……もう、いい。」
貴方に聞いたのが間違いでした。ふん。
土方は携帯灰皿を取り出し煙草を押しつけると、くるり高杉に背を向けて屋上を出て行った。
「高杉のばか!!」
その背中を見送る高杉。
「なに、アイツ。」
しかし、と高杉は考えた。土方の好きな男ってのは誰だ。
「近藤か?」
それなら十分ありえる。
沖田っていう可能性も捨てきれない。
アイツらいつも一緒に居るからな。
「まさか土方がなぁ…。」
ぶつぶつ呟きながら廊下を渡り渡って教室の引き戸を開ける。
「あ、高杉。」
「おう。」
やっと来たなと銀時が、色んな机にぶつかりながら近づいて来た。
「聞きてぇことがあんだよ。」
お前、朝から一度もこねぇからどうしようかと思った。
「めずらしいな、なんだ?相談料は一万円だぞ。」
「いや、ちょっとここじゃ言いづれぇんだが…って、一万はねぇだろ。」
「これでもまけてやってる。」
「嘘つけ!!」
じゃねぇ、こんなことはどうでもいいんだよ俺の話を聞け。
「あ?」
「あのさ、ほら…。」
「……。」
「あれ…。」
高杉は、なんだらしくもねぇはっきりしねぇなと思いながら黙っていてふと気付いた。
ついさっきもこんなことが。
「とりあえず場所、変えよう。な。」
「あ、あぁ。」
銀時に手をひかれるまま、入ったばかりの教室を出る。
そうして結局つれて行かれたのは屋上だった。アイスクリーム型の雲。
「あのさ…。」
「……。」
「お前さ…。」
「……。」
フェンスにもたれてしわの寄っている銀時の眉間を見つめながら高杉には、もうこの次の台詞が分かっているような気がしていた。
「ホモってどう思う?」
「……。」
はぁ、とひとつ溜め息をつく。
高杉は何も答えないまま煙草に火をつけた。
「何なの、お前ら。」
「何って別に何にもないけど!ただちょっと気になっただけだし!?」
「そういう意味じゃねぇよ。」
溜め息がまたひとつ、煙と共に吐き出される。どうしたものか。
高杉の中にはあるイメージが育っている。
白い頭と黒い頭の180cm近い男2人が手をつないで歩いているイメージ。
とてつもなくいやなイメージ。それが頭の中をぐるぐる回りだしている。
「なぁ、銀時…。」
知らず低くなった声で囁く。
「いいこと教えてやるよ…。」
「え、何。」
この前土方がな… … …
多分、前日になんかあったんでしょう。
これからもきっと高杉君は二人の関係に巻き込まれるんだと思います。痴話喧嘩の仲裁とかww
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